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リポート:成立間近だったキャブズのポール・ジョージ獲得交渉、破綻の経緯

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クリーブランド・キャバリアーズにとって、ここまでのオフシーズンは手痛いものとなっている。

NBAドラフトの数日前に、クリーブランドはゼネラルマネージャーのデイビッド・グリフィンと球団運営部門バイスプレジデントのトレント・レッデンが退任した。フリーエージェント市場でゴールデンステイト・ウォリアーズが補強していくのに対して、クリーブランドはカイル・コーバーを残留させ、ホセ・カルデロンとジェフ・グリーンと契約しただけにとどまっており、その差は開くばかりだ。チャウンシー・ビラップスは市場価格よりも低い額面を提示され、キャブズのGM職を拒否した。レブロン・ジェームズはそんな行き先の見えないキャブズの動きに不満をあらわにしている。

さらに先週末にはカイリー・アービングがトレードを要求しているという報道も出てきた。これ以上悪くなることはないはずだと思いきや、そんなことはなかった。

ESPNの報道によると、キャバリアーズはインディアナ・ペイサーズとデンバー・ナゲッツとの3チームによるトレードで、ポール・ジョージを獲得間近だったようだ。ESPNのラモーナ・シェルバーン、デイブ・マクメナミン、ブライアン・ウィンドハースト各記者が詳細に分析した。

「6月30日の午後の時点で、各チームはトレードに合意したと考えていた。チーム間で行なわれた電話会議では、全員が一時的に合意していたのだ。ジョージがキャブズに行き、(ケビン)ラブがナゲッツへ行き、(ゲーリー)ハリスとあと数選手がペイサーズに行く予定だった。しかしチームが合意した電話会議に参加していた(ペイサーズのGMであるケビン)プリチャードが、最後の最後でトレードを取りやめてしまったのだ。トレードは合意に至らなかった」。

その3チーム間のトレードの代わりにプリチャードはジョージをサンダーにトレードし、ビクター・オラディポとドマンタス・サボニスを獲得した。もしかしたらプリチャードは、チームのスター選手を同じセントラル・ディビジョンのチームに移籍させるのを嫌がったのかもしれない。もしくはハリスと他の選手がプリチャードにとって不十分だったのかもしれない。理由はともかく、最終的にジョージはオクラホマシティに移籍し、クリーブランドはこのオフシーズンに低迷を続けている。

ジェームズは来シーズンが終わればフリーエージェントになることができる。アービングの契約はあと2シーズン残っているが、2019-20シーズンはプレイヤーオプションを持っており、彼はチームを去る意向だ。ラブは2019-20シーズンまで契約下にあるが、いいトレード先があればキャバリアーズが彼を移籍させようとしていることは明らかだ。

現在クイックン・ローンズ・アリーナ周辺は地雷だらけになっている。新しく就任したキャブズのコービー・アルトマンは慎重に歩く必要がありそうだ。

原文:NBA trade rumors: Cavs, Pacers, Nuggets nearly pulled off blockbuster deal involving Paul George, Kevin Love by Sporting News(抄訳)

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