カイリー・アービングの名前がトレード市場に浮上したことで、適正価格さえ払えばオールスター選手を獲得できる可能性が出てきた。しかし『ニューヨーク・デイリー・ニュース』のフランク・アイソラ記者によると、ニューヨーク・ニックスのカーメロ・アンソニーはヒューストン・ロケッツとのトレードを望んでいるようだ。
アービングはニューヨーク・ニックス、サンアントニオ・スパーズ、ミネソタ・ティンバーウルブズ、マイアミ・ヒートへのトレードを望んでいると言われている。アービングの代理人であるジェフ・ウェクスラーは長年アロンゾ・モーニングの代理人を務めていたこともあり、パット・ライリー球団社長と親しく、ヒートは注目の的となっている。
もしレブロンのポイントガードをトレードで獲得し、クリーブランドを優勝から遠ざけることができれば、ライリーにとってこれ以上とないリベンジになるだろう。
スパーズは常勝チームという歴史を持った一流チームなのでうなずける。ミネソタは、アメリカ代表チームでコーチをしたこともあるトム・シボドーHCのもとで上昇傾向にあるチームだとアービングは見ているようだ。ニックスは昨年の夏にシボドーを雇うこともできたが、フィル・ジャクソン(当時球団社長)が彼をコントロールし、結果を出しているコーチにトライアングルオフェンスをやらせることはできないだろうという判断からその可能性は無くなった。
一方、シボドーはこの夏にジミー・バトラーをトレードで獲得し、タージ・ギブソン、ジェフ・ティーグ、ジャマール・クロフォードと契約した。カイリーも選択できるのであればウルブズに行きたがっている。フィル、なんてことをしてくれたんだ。
ニックスはクリーブランドに接触し、トレードを提案するだろう。カーメロ・アンソニーとドラフト1巡目指名権をいくつか付けて真のスーパースターを獲得するのが最適だろう。しかしアンソニーに近い情報源によると、彼はヒューストンへのトレードを希望しているとのことだ。
アンソニーをトレードするには彼がトレード拒否条項を破棄する必要があり、アービングがいなくなるキャバリアーズへのトレードを彼が受け入れてくれる保証はない。そして、レブロンが来年の7月に去ってしまうかもしれないことを、おそらくアンソニーは誰よりも理解しているだろう。
カーメロは来年(2018-19シーズン)の契約最終年のオプションを破棄することができるが、それは2500万ドルを諦めることを意味している。もしクリーブランドにトレードされ、そこで2年間プレイしたとしても彼のチームメイトはレブロンとカイリーではなく、JR・スミスとイマン・シャンパートということになる。要するにマンハッタンでのライフスタイルの無いニックスだ。
もうひとつのシナリオは、間違いなくクリーブランドが興味を示すであろうクリスタプス・ポルジンギスをニックスがオファーすることだ。しかしその場合、ニックスはアービングの周りにチームを作ることとなり、彼とプレイしてくれる2人目、3人目のスターを探す必要がある。
とにかくニックスの名前が挙がっていることは確かだ。名前が挙がっているのはマディソン・スクエア・ガーデンが(アービングの故郷である)ウェストオレンジ市から30キロほどしか離れていないという理由だけだが、チームがひどい状況にありながらも本拠地の場所はまだ意味をなしているようだ。
原文:'Melo focused on trade to Houston by NBA.com(抄訳)