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元スパーズのティム・ダンカンとエイブリー・ジョンソンが歩んだ永久欠番化までの異なる道のり

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ティム・ダンカンがサンアントニオ・スパーズでの19年間で背負った21番の永久欠番式典が、12月18日(日本時間19日)にAT&Tセンターで開催されるニューオーリンズ・ペリカンズ戦で執り行なわれる。

式典を数日後に控え、『San Antonio Express-News』のマイク・フィンガー記者は、9年前に同じくスパーズが現役時代の背番号を永久欠番化したエイブリー・ジョンソンから話を聞いた。才能も性格も異なる2人が1999年のスパーズの優勝に貢献し、揃ってAT&Tセンターで功績を称えられるのは、大変に興味深い。


エイブリー・ジョンソンは、『裏口』からNBAの世界に入ったという表現を好む。1988年のドラフトで指名されず、決して望まれたわけでもなかった。そして、ようやくNBAの世界に身を投じた後も突出した存在ではなかった。

一方、堂々と『正面玄関』からNBAに身を投じた若者を見たジョンソンは、NBAのイロハを教授する必要があると感じた。この若者こそ、1997年ドラフト全体1位指名を受けたティム・ダンカンだった。ダンカンは即戦力、即オールスター級と言われた逸材だったが、ジョンソンはスパーズの攻守を引っ張るリーダーが誰かを教えるのを躊躇しなかった。

そして、『小さな将軍』と『ビッグファンダメンタル』がスパーズの優勝に貢献してから17年以上の月日を経た今、ジョンソンにはダンカンに伝えるべきことが一つあった。

「もし一度でも彼に対して声を荒げたことがあったのなら、謝罪する」。

12月18日、AT&Tセンターではダンカンが現役時代に着けた21番の永久欠番式典が執り行なわれる予定だが、ジョンソンは直接ダンカンに謝罪することができない。現在アラバマ大学バスケットボール部のヘッドコーチを務めるジョンソンは、同日の夜クレムゾン大との試合があるため、会場に駆けつけることができないのだ。

それでもジョンソンは、式典に出席できたらと願っているという。昔のチームメイトに対する非礼を詫びるためだけではなく、全く異なる道を歩みながらも、球団から背番号を永久欠番化された2人の選手がいるということを示す役割を担うために――。

原文:Duncan and Johnson took different paths to San Antonio rafters by NBA.com


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ