元MVPのデリック・ローズは新シーズン、もう一人の元MVPであるレブロン・ジェームズとクリーブランド・キャバリアーズで一緒にプレイする。この夏、ローズの新天地候補としていくつかのチーム名が挙がったが、彼が関心を持たなかったのは、昨季在籍したニューヨーク・ニックスだった。『ニューヨーク・ポスト』のマーク・バーマン記者が伝えている。
カイリー・アービングはニックス入りを望んでいるかもしれないが、ローズは違う。
ローズがベテラン最低保証の年俸210万ドル(約2億3000万円)というキャバリアーズのオファーを受け入れたことで、彼とニックスの「離婚」が決まった。
リーグの情報筋によると、ニックスは最後までローズとコンタクトを取っていたが、彼らがベテラン最低保証の年俸をオファーすることはなかったという。
ニックスが将来のポイントガードであるフランク・ニリキナをドラフトで指名し、サラリーキャップの大半をティム・ハーダウェイJr.に費やしたことで、ローズはニックスを「候補リスト」から外した。
ローズのエージェントであるB.J.・アームストロングは、『ニューヨーク・ポスト』に対し「我々が何かを逃したのか?」と述べている。
「彼らがデリックとは異なる予定表で動いていることは誰もが同意している。素晴らしい若いタレントたちの若いチームで、将来に向けて何かを作ろうとしているということだ。それはもう少し歳を取った経験のある選手たちの予定表とは異なる」。
「デリックにとってのベストが今だということは、ロケット科学者でなくても分かるだろう。今のニックスはそのレベルで競う用意ができていない。3~4年後だ」。
アームストロングは「デリックは最初から言っていたとおりに選んだんだ」と続けている。
「彼はただ勝ちたいと言っていた。みんな信じなかったけれどね。彼はこれまでのキャリアで十分な金を稼いできたんだ。今の彼が望むのは勝利だけだよ」。
ニックスはニリキナの「指導者」を探していたが、ローズは納得しなかったようだ。アームストロングは「指導者になるのはプレイできなくなってからだ」と述べた。
「このリーグで給料をもらうのは、プレイをするためだ。指導者になるためじゃない」。
「あの子(ニリキナ)はプレイする必要がある。NBAで最も求められることのひとつが経験だよ。彼をプレイさせて、4~5年後にどうなるかだ。ステフィン・カリーになっているかもしれないしね」。
「デリックはニューヨークを愛していた。誰ともなんの問題もなかった。だが、誰も若返ることはできない。そして、彼らのバスケットボールが将来どうなるかは誰にも分からない」。
キャバリアーズからの移籍が騒がれるアービングは、ニックスを移籍先の候補としているとされる。だがアームストロングは、「最高のチームメイトを望まない選手がいるだろうか?」と、ローズがアービングのバックアッパーになることを満足しており、残留を望んでいると明かした。
「デリックはあのチームでプレイすることを望んだんだよ。カイリーも含めてね」。
原文:Agent: Rose left Knicks to win now with Cavs by NBA.com(抄訳)