[2018-19シーズン戦力分析]ニューヨーク・ニックス

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Kevin Knox New York Knicks

NBA.comのショーン・パウエル記者が2018-19シーズンを迎える全30チームの戦力を分析するシリーズコラム。第9回目は、ニューヨーク・ニックス編をお届けする。 

2017-18シーズン成績 :29勝53敗
新加入 :デイビッド・フィズデイル(ヘッドコーチ)、ケビン・ノックス(ドラフト)、ミッチェル・ロビンソン(ドラフト)、マリオ・ヘゾニャ(FA)、ノア・ボンレイ(FA)
退団 :ジェフ・ホーナセック(ヘッドコーチ)、マイケル・ビーズリー、カイル・オクイン


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ヘッドコーチとしてのジェフ・ホーナセックの日々が限られていることは、誰もが知っていた。そして、スコット・ペリー新GMは自分の望む人物にチームを任せることを望んだ。通常そういうものであり、また理解できることだ。

その人物とは、デイビッド・フィズデイルだ。マイアミ・ヒートの”ビッグスリー”時代のアシスタントコーチとして、そしてメンフィス・グリズリーズでは(おそらくマルク・ガソルを除く)すべての人に愛されたヘッドコーチとして、大きな人気を誇る指導者だ。

メンフィス・グリズリーズを解任されてからも、フィズデイルは魅力的なヘッドコーチ候補だった。彼がメンフィスでの教訓を生かし、うまくやれるのなら、ニックスは良い人選をしたことになる。フィズデイルにはニューヨークの要望に応じられるだけのパーソナリティーがあり、地元メディアも愛すだろう。

2017年7月に就任したため、これまでニューヨークでドラフトやフリーエージェントの獲得に携わっていなかったペリーGMは、2019年夏に球団が払わなければいけない大金の計画を危険にさらすようなことはせず、表面的にいくつかの変更をするにとどまった。早期のリターンが期待できる。

ドラフト1巡目で指名したのはケビン・ノックスだ。ケンタッキー大学での1年間で目立つことはなかったが、それはシステムや同大のタレントたちのためだ。だが、彼はNBAサマーリーグでニックスファンを感激させた。ガッツやオールラウンドなスキル、責任を負う姿勢を見せたのだ。

ノックスはまだ18歳になったばかりだが、NBAにふさわしい肉体を持ち、コートでの動きが非常に良い。それがルーキーシーズンで発揮されるかは分からないものの、(先発でなかったとしても)すぐにローテーションに組み込まれるべきだ。それは彼の良さとともに、ニックスにいかに競争が欠けているかを示している。

ペリーGMはドラフトの2巡目でミッチェル・ロビンソンも指名した。ニックスはサマーリーグで輝いたロビンソンのリーチの長さや走る能力、リング付近でのスキルを評価している。未熟で完成されていないのは間違いなく、実戦から1年遠ざかっていたことも助けにならない。それでも、ロビンソンは今季のニックスのローテーション入りを狙えるかもしれないのだ。

マリオ・ヘゾニャが全体5位指名された3年前、ペリーGMはオーランド・マジックのフロントだった。マジックで活躍できず、出場機会を巡る競争が激しくなかったにもかかわらず、突出した役割を担えなかったヘゾニャは、新人契約を延長されなかった。そこに飛びついたのがペリーGMだ。

ニックスがヘゾニャに何を期待しているかは理解し難い。平均を下回るシューターで、ノックスとティム・ハーダウェイJr.がいるスィングポジションでの出場機会は限られるだろう。ただ、ニックスは大金を投じずに済んだ。そして少なくとも、ヘゾニャはローテーション入りするだろう。

もっと大事なオフシーズンは、迫りくる2019年だ。ドラフトロッタリーに戻る可能性が高く、3000万ドル(約33億5000万円)以上を費やすことができる。ニックスはついに大都市のアドバンテージを生かし、“リードボーカル”を手に入れることができるのだろうか?

選手が入団を望む球団になるというニックスのアイディアは、常に大げさに言われてきた。それはおそらく、球団の見識や高い生活費による(億万長者のアスリートにも予算はある)。ニューヨークでプレイすることが自動的に大型広告契約につながるわけではない。8年前のアマレ・スタウダマイアーを除き、ニックスはフリーエージェントのスター選手たちの魅力を最大限に生かせなかった(カーメロ・アンソニーについてはトレードで得られた)。カイリー・アービング(ニュージャージー育ち)やほかの選手たちが市場に出回る2019年は、それが変わるだろう。

ペリーGMは、ニックスを財政と能力の観点から、環境を変えようとするスターのレーダーにひっかかるだけの魅力的なチームにしようとしている。その実現において重要なのが、クリスタプス・ポルジンギスが復帰して成功することと、ノックスが力強いルーキーシーズンを送ることだ。

原文: 30 Teams in 30 Days: New York Knicks looking to turn corner by Shaun Powell/NBA.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ