[コラム]2017 ラスベガス・サマーリーグ・リポート(マーク貝島)

[コラム]2017 ラスベガス・サマーリーグ・リポート(マーク貝島)

7月上~中旬にラスベガスで開催されたNBAサマーリーグを取材したマーク貝島氏が大会の様子をリポートする

7月7~17日(日本時間8~18日)に開催された2017 ラスベガス・サマーリーグにメディアの一員として初めて参加させていただきました! 参加の目的はアメリカでコーチをするという目標を達成するための勉強と取材です。

まずはNBAサマーリーグをご存知ない方のために、簡単に説明したいと思います。

NBAのサマーリーグは、古くから存在していたのですが、当初は現在のようにTV放映があったわけでもなく、仲の良い数チームが集まって若手中心のロスターで練習試合をするようなものでした。現在の形態が始まったのは2004年のラスベガス・サマーリーグからです。開催はラスベガスのみと思っている人が多いかもしれませんが、サマーリーグはまずオーランドから始まり、続いてユタで行なわれ、最後にラスベガスで開催されます。

今年のラスベガス大会に関しては、NBA24チームが参加し、2日目には過去最高記録となる1万7000人の観衆を集めました。試合前日にチケットが売り切れたのは史上初の出来事で、同大会の合計観客動員数は12万7843人と、これも新記録でした。

2017 Las Vegas NBA Summer League

会場はUNLV(ネバダ大学ラスベガス校)という大学で行なわれるのですが、そこには2つのコートがあります。Thomas and Mack Center というメインコートと、Cox Pavillionというサブコートです。Thomas and MackはNBAのアリーナより一回り小さく、Coxは普通の体育館という感じで、メディア席もほぼなく、我々は観客席からの観戦となります。

サマーリーグはNBAにとって、若手の選手をテストする試合という意味合いが強いです。テストされるのは選手だけでなく、ヘッドコーチとして指揮をとるアシスタントコート(HCはスタンドで観戦します)、レフェリー、スカウトも含みます。

ロスターはドラフト上位指名のルーキーとチームと契約している2年目の選手、自チームのGリーグの選手、ドラフト指名から漏れたフリーエージェント選手などを中心に構成されます。稀にNBAと海外リーグを行き来するケンドール・マーシャルやRJ・ハンターのようなベテラン選手がロスター入りする場合もあり、チーム内の競争はかなり激しくなります。

2017 Las Vegas NBA Summer League
レイカーズのバスケットボール運営部門代表のマジック・ジョンソンとルーク・ウォルトンHC

サマーリーグ期間中は自チームの若手のチェックだけでなく、当初の所属チームをカットされた後にサインできそうな他チームの選手のスカウティングのために、ほぼ全チームのHCが会場入りしています。彼らはコーチ専用のコーナーで目を光らせており、スカウトたちはスタッツを取り、リポートを書いていきます。

Bリーグのチーム関係者も大勢スタンドにいたので、カットされた選手を見極めながら良い選手がいれば獲得に動くのでしょう。


サマーリーグには出場しないものの、自チームを応援しに来ている選手も大勢います。今回は、レブロン・ジェームズ、ジェームズ・ハーデン、クリス・ポールをはじめとするスター選手が観戦に来ていました。

2017 Las Vegas NBA Summer League
サマーリーグの観戦のためラスベガスを訪れたレブロン・ジェームズ

選手やHCが大勢いるということは、彼らを追いかけるメディアも来場しているということです。ESPNの主要メンバーもほぼ会場入りして、まるでNBA界のサミットのようです。彼らは試合をあまり観ず、様々なコネクションの構築のため(トレード話のスクープなどを狙って)ネットワーキングをするのが主な狙いです。

観戦に来るファンは世界中から集まりますが、地理的にラスベガスから近いチームのファンが多いです(いわゆる運転可能な距離)。今回は、ロサンゼルス・レイカーズ、サクラメント・キングス、デンバー・ナゲッツ、ユタ・ジャズのファンが多い印象でした。ヒューストン・ロケッツとダラス・マーベリックスには中国人の選手がロスターに入っていたので、中国人のファンも多数見かけました。

今年のラスベガス大会では、大人気のロンゾ・ボール率いるレイカーズが優勝し、MVPも獲得しました。サマーリーグの成績とNBAのレギュラーシーズン/プレイオフ成績の相関性はほぼありませんが、若手のポテンシャルを測ったり、上位指名のルーキーがトップチームと合流したときにどうフィットするか予想したりする場としては理想的と言えます。

2017 Las Vegas NBA Summer League
マーベリックスのリック・カーライルHC、ヒートのエリック・スポールストラHC、パット・ライリー社長もサマーリーグを視察

個人的な予想としては、今後サマーリーグはより大きなイベントになりそうな気がします。ラスベガスには数年前にT-MobileアリーナというNBA規模の会場ができたので、もしかしたら将来的に準決勝あたりからはこの会場で開催されるようになるかもしれません。

何よりもオススメな理由は、ファンにとっては安価のチケットでプレイを観られますし、選手との距離も近いので話しかけたりサインをもらったりできることです。日本からのファンは本当に数名しか見かけませんでしたが、まとめていろいろなチームと選手をチェックでき、ついでにラスベガスも観光できるので、日本からもっと多くのファンが来てもいい場所だと思います。

文:マーク貝島 Twitter: @marknbafan



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