[2017-18シーズン戦力分析]ミルウォーキー・バックス

[2017-18シーズン戦力分析]ミルウォーキー・バックス

自前の選手育成という方針を継続

NBA.comのショーン・パウエル記者が2017-18シーズンを迎える全30チームの戦力を分析するシリーズコラム。第17回目は、ミルウォーキー・バックス編をお届けする。

MORE:[2017-18シーズン戦力分析]全30チームの戦力を徹底チェック!


2016-17シーズン成績:42勝40敗

新加入選手:D.J.・ウィルソン(ドラフト)、スターリング・ブラウン(ドラフト)

退団選手:マイケル・ビーズリー、スペンサー・ホーズ

ロッタリーレベルからプレイオフ進出にするまでに成長したチームケミストリーをいじるのではなく、今夏バックスは現状のチームをさらにレベルアップさせる方針をとった。

そのためフリーエージェントになったトニー・スネルと4年4400万ドル(約47億4000万円)で再契約を結んだ。ロールプレイヤーにしては高額な契約だが、バックスはオフの動きを最小限に留めている。

この選択は理解できる。国際的な才能の持ち主であるヤニス・アデトクンボを中心に据えたチームを作っているからだ。しかもアデトクンボは全盛期を迎える前で、まだ22歳。昨季は得点、アシスト、リバウンド、ブロック、スティールでチームトップを記録したNBA史上5人目の選手となった。チームのオフェンスは、アデトクンボを起点に機能している。今夏はアデトクンボが今季のシーズンMVP候補に挙げられたりもした。

バックスが今夏大きく動かなかった理由の1つには、クリス・ミドルトンとジャバリ・パーカーの存在が挙げられる。昨季の大半を通じて、バックスはチーム内のベスト3に入る2選手を欠いた状態で戦わなければならなかった。それでも年間42勝をあげたのだ。故障により昨季の大半を欠場した点を踏まえれば、彼らこそ新加入選手と言っても差し支えない。

ミドルトンは、2015-16シーズンのチームでベストプレイヤーだった。成績が認められて再契約を結んだが、まだリーグ全体で選手の年俸が高騰する前の話で、現在のNBAで1400万ドル(約15億円)という年俸はチームにとって優しい。昨年の9月に断裂したハムストリングの修復手術を受けたミドルトンは、復帰後に出場した29試合で平均14.7得点、3.4シスト、3ポイントショット成功率43.3%を記録。しっかり休養を取り、トレーニングキャンプ初日から参加して調整できれば完全復活できるだろう。

パーカーは、今年2月に2回目となる左ひざの手術を受けた。復帰時期はオールスターブレイク近くになると見られ、復帰後も今後数年は慎重に経過を見守る必要がある。ひざの故障だけに長引く可能性はあるものの、もし影響が出なければ、パーカーの存在は非常に心強い。知的な選手で、リム周辺で輝ける才能に恵まれているパーカーは、アデトクンボとのケミストリーも機能し、負傷するまでに出場した51試合で平均20.1得点、フィールドゴール成功率49.0%、3P成功率36.5%という成績を残した。バックスは近々パーカーとの契約問題に関して結論を下さなければならないものの、まだ22歳という年齢も期待を持てる要素だ。


今年のドラフトでは、ミシガン大学のD.J.・ウィルソンを指名した。パーカーの復帰が遅れる場合の保険とも言えるかもしれないが、身長208cmのパワーフォワードであるウィルソンは、機動力を備えた選手で、今季はソン・メイカー、ジョン・ヘンソンとポジションを争うことになる。もしウィルソンが1年目からレギュラーローテーションの一角に入れば、それは嬉しい誤算だ。

ミドルトン、昨季の新人王マルコム・ブログドン、それからアデトクンボが揃っているバックスは、ポイントガードを除く全てのポジションの選手層が厚い。おそらく来夏ポイントガードを獲得する決断を下したのだろう。もし今季のトレード期限までに良い選択肢が出てくれば方針を変える可能性はあるものの、それまではアデトクンボがポイントガードとしてチームを牽引するはずだ。

そしてグレッグ・モンローもチームに戻ってくる。ここ数年トレードの噂が絶えなかったが、チームが戦力として考えている証だ。今季が契約最終年だが、もし好成績を残したとしても、バックスはモンローとの再契約に使う資金をポイントガードの獲得に充てるかもしれない。現在のロスターには、モンローの代わりを務められる高身長の選手が揃っているからだ。また、パーカーの将来について対応しなければいけない、という理由もある。

バックスのように成長を続けるチームが、大幅なメンバー変更を行なうことは稀だ。自前の選手を育成し、ケミストリーを構築した上での行動こそ、彼らの方針なのだ。オーナーがラグジュアリータックスの支払いを好まないということもあるだろうが、バックスは現在のチームで今季に臨む方を選択した。

しかし、もし今季チームが後退するような結果を残せば、来年の今頃、ジョン・ホースト新GMは全く異なる手法を用いるかもしれない。

原文:30 Teams in 30 Days: Milwaukee Bucks continue growth plan centered on Giannis Antetokounmpo by Shaun Powell/NBA.com(抄訳)


2017-18 ミルウォーキー・バックス主要データ

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