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西C決勝第3戦プレビュー:勝った方がシリーズをリードする第3戦のポイントは、“修正能力”

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2016 プレイオフ・ウェスタンカンファレンス・ファイナル、オクラホマシティ・サンダー対ゴールデンステイト・ウォリアーズ第2戦は、第3クォーター残り7分9秒からわずか1分58秒の間に1人で連続15得点をあげたステフィン・カリーを中心に、爆発的なオフェンスで同Q終盤までに20点差をつけたウォリアーズが、118-91で勝利を掴んだ。

サンダーは、108-102で勝利した第1戦と同様に、スティーブン・アダムズ(213cm)、エネス・カンター(211cm)のサイズを生かし、リバウンドから試合をコントロールしようと考えた。しかし、2試合続けて同じ手が通じるほど、王者は与し易い相手ではない。

リーグ屈指のスモールラインナップによりスピードで勝るウォリアーズは、効率良くアウトサイドからシュートを沈め、第3Q終了の時点で88-68とし、勝負をほぼ決定づけた。特筆すべきは、今季レギュラーシーズンで1試合平均48.6リバウンド(リーグ1位)を記録したサンダーを相手に、チームリバウンド数で上回ったことだ。第1戦ではサンダーが52-44で勝ったが、第2戦ではウォリアーズが45-36でリバウンドゲームを制した。また、オフェンシブリバウンド数でも15-7とサンダーの2倍以上の数字を残し、セカンドチャンスから15点をあげた。

今季1度も連敗を喫していないウォリアーズは、敗戦後の次の試合で12勝0敗(プレイオフでは3勝0敗)という戦績を残している。つまり、勝敗にかかわるミスを繰り返さない修正能力が高いことがわかる。

しかし、修正能力の高さならサンダーも負けてはいない。スパーズとのカンファレンス・セミファイナル第1戦では、32点差(92-124)で大敗を喫したが、次の試合からディフェンスを立て直し、1点差(98-97)で勝利を掴んだ。そして、2勝2敗で迎えた第5戦から2連勝をマークし、優勝候補と見られていたスパーズを下した。

ホームのチェサピーク・エナジー・アリーナで行なわれる第3戦では、リバウンドの争いが1つの焦点となるだろう。第1戦と同様にインサイドの強さを発揮できなければ、ウォリアーズを相手に勝機を見出すことはできない。

また2大エースのケビン・デュラント、ラッセル・ウェストブルックを支えるサポーティングキャストの活躍も不可欠だ。勝利した第1戦では、サージ・イバカ、アダムズ、ディオン・ウェイターズ、カンター、アンドレ・ロバーソンを合わせ、フィールドゴール36本中21本を決めたが、第2戦では33本中13本に抑えられた。

ウォリアーズにとっても、第3戦は大きな意味を持つ。1勝1敗のイーブンに戻したとはいえ、ホームコート・アドバンテージは今もサンダーの手中にあるからだ。それだけに、敵地開催となる第3戦に勝利し、2勝1敗でリードできるかどうかが今シリーズの大きな分岐点になりかねない。

お互いにとって負けられない第3戦は、5月22日(日本時間23日)に行なわれる。


2016 NBAプレイオフ試合結果


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ