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東C決勝第6戦プレビュー:後がないラプターズ、史上初となる3シリーズ連続の第7戦に持ち込めるか?

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トロント・ラプターズとクリーブランド・キャバリアーズのイースタン・カンファレンス・ファイナルも、いよいよクライマックスに突入した。

2連敗スタートの後、ホームに戻って2連勝し、シリーズを2勝2敗のイーブンに戻したラプターズだが、敵地での第5戦に38点差(78-116)で大敗を喫し、キャブズに王手をかけられた。

今シリーズは、キャブズもラプターズも互いにホームで勝利を収めている。このままの流れで進めば、エア・カナダ・センターで行なわれる第6戦はラプターズが勝ち、クイックン・ローンズ・アリーナでの第7戦で決着、ということになる。

だが、そんな計算が立つほど簡単な戦いでないことは、両チームの選手たちが誰よりも理解している。

少なくとも現状では、2試合のうち1勝すればよいキャブズが有利なのは間違いない。しかし、ラプターズには、どちらも第7戦までもつれたインディアナ・ペイサーズとのファーストラウンド、マイアミ・ヒートとのカンファレンス・セミファイナルを勝ち上がってきた経験がある。

ラプターズにとっての好材料は、先発センターのヨナス・バランチュナスが第5戦で復帰したことだろう。ヒートとのシリーズ第3戦で足首を痛めたバランチュナスは、8試合欠場後の復帰戦で18分出場し、フィールドゴール4本すべてを成功させて9得点をあげた。

もしカイル・ラウリーとデマー・デローザンが集中的にマークされたとしても、インサイドのバランチュナスという攻撃オプションが増えれば、試合をコントロールしやすくなるはずだ。

王手をかけたキャブズにとっては、第5戦と同様のプレイを敵地でも続けられるかが1つのポイントになる。第3、4戦に連敗して迎えたホームでの第5戦、キャブズはチームリバウンド数(48-21)、ペイント内の得点(46-32)、セカンドチャンスからの得点(18-11)、ファストブレイクからの得点(21-14)のすべてでラプターズを上回り、プレイオフ戦で球団史上最多得点差をつけて完勝した。

また、今シリーズは、試合序盤から自分たちのペース、リズムに持ち込んだチームが試合に勝つ傾向がある。先の2シリーズで積極性が勝敗を分けるポイントになることを経験したラプターズのデマー・デローザンは、フィールドゴール8本中2本のみの成功に終わった第5戦後、第6戦に向けてよりアグレッシブにプレイすることを誓っている。

Elias Sportsによれば、もしラプターズが第6戦に勝った場合、ファーストラウンドからの3シリーズ連続で第7戦を経験するNBA史上初のチームになるという。

キャブズが2年連続ファイナル進出を決めるか、ラプターズが3シリーズ連続となる第7戦に持ち込むのか。イースタン・カンファレンス・ファイナル第6戦は、27日(同28日)にエア・カナダ・センターで行なわれる(日本時間AM9時30分~)。


2016 NBAプレイオフ試合結果


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ