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東C決勝第3戦プレビュー:ホームで挽回を期すラプターズのカギを握るのは、カイル・ラウリーの復調

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イースタン・カンファレンス2位でレギュラーシーズンを終えたトロント・ラプターズが、クリーブランド・キャバリアーズとのカンファレンス・ファイナルで2連敗を喫した。

ラプターズが最後に2連敗を記録したのは、3月23~25日(日本時間24~26日)にボストン・セルティックスとヒューストン・ロケッツに敗れたとき以来で、もし5月21日(同22日)にホームのエア・カナダ・センターで行なわれるキャブズとの第3戦にも負ければ、2015年11月15~18日(同16~19日)以来初の3連敗となってしまう。

NBA史上4チーム目となる、プレイオフ開幕から10連勝を達成した今季のキャブズに一矢報いるためには、カイル・ラウリーの復調は欠かせない。

ラウリーは第1、2戦で合計28本のフィールドゴールを放ち、僅か8本しか成功させられなかった。特に、3ポイントシュートは15本中1本のみの成功と、極端に調子を落としている。

それでもラウリーの自信は揺らいでいない。20日(同21日)の練習後、「自信を失う理由は見当たらない」と、話した。

「自信を持たないといけない。ここまで勝ち上がれたのには、理由が存在する。偶然ではないんだ。レギュラーシーズンを戦い抜き、2チームとのシリーズに勝たなければ、ここまで勝ち上がれていない。このステージに立てている理由があるんだ」。

とはいえ、ラウリーのパフォーマンスは、今プレイオフを通じて安定していない。第7戦の末に勝ち上がりを決めたマイアミ・ヒートとのカンファレンス・セミファイナルでは、第5戦からの3試合で合計96得点(第5戦で25得点、第6戦で36得点、第7戦で35得点)をあげ、調子が上向き始めたかに思われた。しかし、インディアナ・ペイサーズとのファーストラウンドからキャブズとの第2戦までに戦った16試合中7試合では、10本以上のシュートを放ちながらもFG成功率30%を下回っている。

ラウリーが本調子を取り戻せなければ、無傷のキャブズが3連勝をマークし、2年連続のNBA ファイナル進出に王手をかける可能性は高いだろう。また、ラプターズにはホームのアドバンテージはあるだろうが、右足首を痛めて離脱中のヨナス・バランチュナスが第3戦に出場できるかは未定で、負傷者の状況に変化は見られない。

デトロイト・ピストンズとのファーストラウンド、アトランタ・ホークスとのカンファレンス・セミファイナルをそれぞれスウィープで下したキャブズは、プレイオフ以降さらにギアを上げ、チームの完成度も高まった。もしラプターズの調子が多少上向いたとしても、キャブズの勢いが急に失速し、歯車が噛み合わなくなる姿は、現時点では想像し難い。


2016 NBAプレイオフ試合結果


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ