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[2016 プレイオフ展望]トロント・ラプターズ対インディアナ・ペイサーズ

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2015-16シーズン直接対決戦績:ラプターズの3勝1敗

チーム分析:ラプターズ
ラプターズのシリーズは、カイル・ラウリーとデマー・デローザンで始まり、彼ら2人で終わる。今季は2人合計平均44.5得点、合計平均10.4アシストを記録するなど、イーストと代表するバックコートコンビへと成長を遂げた。

ラウリーとデローザンは、お互いの良いところを吸収し合って成長した。ラウリーは以前より気性の激しさが和らぎ、逆にデローザンは以前より燃え立つような気概を見せるようになるなど理想的なコンビで、チームメイトも彼らのリーダーシップからポジティブな力を得ている。もしラウリーとデローザンが第1戦からアタックモードに入れれば、オフェンスに関しては問題ないはず。

ディフェンスでは、頼れるデマーレイ・キャロルが4月7日(日本時間8日)のアトランタ・ホークス戦で復帰。右ひざの手術で約3か月離脱したキャロルは、今も慢性的にひざが腫れる症状に悩まされているというが、ペイサーズのエース、ポール・ジョージ対策として最高のタイミングで復帰したとも言える。

チーム分析:ペイサーズ
強豪ラプターズを打ち負かすには、右足骨折という重傷から完全復活し、今季自己最多の23.1得点を記録したエースのジョージの活躍が欠かせない。しかしジョージは今季のラプターズ戦で平均16.3得点、フィールドゴール成功率30.8%に抑えられるなど、苦手意識を持っているかもしれない。

リーグ3位の平均失点(98.2点)を誇るラプターズの堅いディフェンスを攻略するには、ジョージの攻撃力を生かすスペースを作ること。それには、モンテ・エリスの爆発力を生かすのが最も効果的だ。ペイサーズ加入1年目のエリスは、レギュラーシーズン中、1年目以降キャリア最低となる平均13.8得点に終わった。フロントコートは現在再構築中で核となれる選手がいないことから、エリスのオフェンス、ジョージ・ヒル、C.J.・マイルズの3ポイントシュートが鍵になる。

ディフェンスは依然として大きな武器の1つで、今季100ポゼッションでの失点はサンアントニオ・スパーズ(96.6点)、アトランタ・ホークス(98.8点)に次いでリーグ3位(100.2点)の数字を残しているため、守から攻への速い切り替えから活路を見出したい。

最大の問題は、接戦に弱いこと。ペイサーズは今季3点差以内で勝負が決した試合で9勝9敗を記録した。ロードで行なわれる第1、2戦で、接戦の末1勝をあげられるのが理想的な展開で、僅差の戦いに勝つ方法をチームとして学習できれば、下馬評で有利とされているラプターズにプレッシャーをかけられる。


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ