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2016 NBAファイナル第4戦プレビュー:第3戦に続く“生きるか死ぬかの戦い”を制するのは?

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33点差(77-110)での大敗から3日後、クリーブランド・キャバリアーズは、本拠地クイックン・ローンズ・アリーナで行なわれた2016 NBAファイナル第3戦で、ゴールデンステイト・ウォリアーズに30点差(120-90)で圧勝し、今シリーズ初勝利をあげた

試合前の時点で、レブロン・ジェームズは、「生きるか、死ぬかの戦い」と語っていた。その言葉通り、キャブズはまさしく決死の覚悟を持って試合に臨み、シリーズ1勝目を掴んだ。

第3戦の第1クォーターと第3Qにキャブズは、ウォリアーズを大きく引き離した。その要因は、ジェームズとカイリー・アービングを中心としたオフェンスと素晴らしいチームのディフェンスだった。シリーズ自己最多の32得点を記録したジェームズの迫力あるパフォーマンスも去ることながら、アービングも積極性を取り戻し、同じくシリーズ自己最多となるフィールドゴール25本中12本を成功させ、30得点の大活躍を見せた。

10日(同11日)に同会場で行なわれる第4戦でも、キャブズは気持ちを切らすことなく48分間集中して攻守に取り組まなければならない。

ジェームズは、「相手に3勝1敗で地元に帰らせるわけにはいかない。そうなれば、彼らに再び自信を与えてしまう。だから、次の試合も、生きるか、死ぬかの戦いになるよ」と、話している。

一方、いまだ2勝1敗と優位を保っているウォリアーズの不安材料は、2年連続シーズンMVP受賞者であるエース、ステフィン・カリーの不調だ。今シリーズに入ってからのカリーは、いずれの試合でも精彩を欠いている。キャブズの強力なプレッシャーに苦しめられ、ファウルトラブルに陥り、得意の3ポイントシュートも、平均8.3本中3.3本成功とリズムに乗れていない。

しかし、スティーブ・カー・ヘッドコーチは、「心配は要らない」と、言う。

「OKC(オクラホマシティ・サンダー)とのシリーズを振り返ってもらいたい。我々が1勝3敗に追い詰められたとき、彼は良いプレイをしていなかった。ここ数試合を見てもわかる通り、それがステフだ。彼は、いつだって問題に返答してみせる。強靭な心を持ち、とてつもないくらい競争心に溢れ、図抜けた才能の持ち主だ。彼ならやってくれる。いつもそうだ」。

現時点でも、ウォリアーズが2勝1敗でシリーズをリードしていることに変わりはない。だが、第4戦でもキャブズに敗れることがあれば、シリーズ全体の流れがキャブズに傾きかねない。

ただ、キャブズにも不安要素がないわけではない。第2戦で負った脳しんとうからの復帰を目指しているケビン・ラブが第4戦に出場できるかどうかは現時点で未定であり、タロン・ルーHCも、メディカルスタッフからの連絡を受けつつ、試合当日の午後まで先発メンバーを決めない方針を明らかにした。

果たして、カリーの大爆発が見られるのか、キャブズが連勝でシリーズをイーブンに戻すのか――?

第4戦は10日(同11日、午前10時~)に行なわれる。


[特集]2016 NBAファイナル: ウォリアーズ vs キャブズ


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ