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2015 NBAドラフトトップ10指名予想

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6月25日(日本時間26日)に行なわれる2015 NBAドラフトが、残り数日に迫っている。1位指名権を持つミネソタ・ティンバーウルブズが指名するのは、ジャリル・オカフォー(デューク大)かカール=アンソニー・タウンズ(ケンタッキー大)という声が大多数を占めているが、果たして上位指名権を持つチームは、誰を指名するのだろうか。NBA.comのスコット・ハワード=クーパー記者のトップ10指名予想を紹介しよう。


1位 ミネソタ・ティンバーウルブズ
カール=アンソニー・タウンズ(ケンタッキー大、センター/パワーフォワード、213cm、113kg)

ジャリル・オカフォーを指名し、オープンコートでアンドリュー・ウィギンズと強力なデュオを組ませる可能性はあるものの、ウルブズは上背と攻守の万能性でオカフォーを上回るタウンズを指名するだろう。あるチームのGMは、「(タウンズは)偉大な選手になれる。見せかけだけではないだろう」と話しているらしい。

2位 ロサンゼルス・レイカーズ
ジャリル・オカフォー(デューク大、センター、210cm、122kg)

上位指名確実とされるガードのディアンジェロ・ラッセルとエマニュエル・マディエイではなく、レイカーズはオカフォーを指名すると見る。実際にそうなれば、昨年のドラフトで指名したジュリアス・ランドルが、中間距離からのテクニックに磨きをかけられると信じての判断だろう。仮にランドルが期待通りに成長しなかった場合、レイカーズにはインサイドでボールを欲しがるアイソレーションが得意な選手を2人も擁することになり、オフェンス時に交通渋滞を招く危険性がある。その点を無視すれば、多くのチームが、オカフォーのことを今ドラフトで2番目の有望選手であり、プレー範囲はポストに限定されるだろうが、ポストスコアラーとして長く活躍できるだろうとみなしている。

3位 フィラデルフィア・76ers
ディアンジェロ・ラッセル(オハイオ州立大、シューティングガード、195cm、79kg)

昨年のドラフト3位で指名したジョエル・エンビードの復帰時期が遅れているという事実、そしてクリスタプス・ポルジンギスのほうが才能に恵まれているという意見もあるが、ここ2年のドラフトでフロントコートの選手(ナーレンズ・ノエル、エンビード、ダリオ・サリッチ)を指名してきたことを考えれば、バックコートの選手が必要な76ersにとって完璧にフィットするのはラッセルだ。シュートとパスで相手を崩せるだけの技術を持つラッセルのようなガードは珍しい。

4位 ニューヨーク・ニックス
クリスタプス・ポルジンギス(スペイン、パワーフォワード、213cm、99.8kg)

エマニュエル・マディエイを指名する可能性はあるが、球団社長のフィル・ジャクソンが提唱するトライアングルオフェンスには不向き(ジャクソンはサイズのあるガードを好むが)。そして、ニックスはサイズのある選手を必要としている。ポルジンギスは身体を大きくする必要があるものの、今年のドラフト候補の中で、彼以上にオフェンス面で可能性を感じられる選手はいない。7フッターでありながらシュートレンジが広く、ボールを扱う技術にも長けている。ラトビア出身で、ここ数年はタフなスペインのACBでプレーしていただけに、ニューヨークのプレッシャーにも耐え得る精神的な強さも持ち合わせているだろう。

5位 オーランド・マジック
ジャスティス・ウィンズロウ(デューク大、スモールフォワード、200cm、104kg)

仮にマジックがフリーエージェントのトバイアス・ハリスと再契約したとしても、攻守に優れるウィンズロウならば、守備を軸にロスターを構築したいと考えているチームにフィットするはずだ。ウィンズロウは、昨季のレギュラーシーズンで不調だったものの、NCAAトーナメントではハイライトに取り上げられるほどの活躍を見せた。彼ならば、シューター、そしてディフェンダーとしても高いレベルに到達できるという意見も多い。ただ、昨年のドラフトでエルフリッド・ペイトンとアーロン・ゴードンを指名したマジックが、エマニュエル・マディエイかウィリー・コーリー=スタインを指名し、トレードを実施するかどうかが最大の疑問だ。

後列左から時計回りに:ジャスティス・ウィンズロウ、ジャリル・オカフォー、カール=アンソニー・タウンズ、ディアンジェロ・ラッセル(5/19に行なわれたドラフトロッタリー会場にて) Photo by NBAE/GETTY IMAGES


6位 サクラメント・キングス
エマニュエル・マディエイ(中国、ポイントガード、195cm、86kg)

マディエイかウィリー・コーリー=スタインを選べるという境遇は、キングスにとって理想的と言える。両選手共に、試合テンポを速め、デマーカス・カズンズと共に守備で勝利に貢献するというチームのニーズにも応えられるだろう。おそらくキングスは、高い守備力を持ち、オフェンスを指揮できるマディエイを選択するのではないだろうか。今のキングスには、スコアラーよりもオフェンスの起点になれる選手が必要だ。

7位 デンバー・ナゲッツ
マリオ・ヘゾニア(スペイン、シューティングガード、203cm、97.5kg)

ペリメーター内で計算できる選手は、多くのチームにとって歓迎すべき選手である。ヘゾニアは、長年NBAのチームからマークされていた存在で、今年の2月に20歳になったものの、将来性に対する期待はいまだ大きい。クロアチア出身のヘゾニアは、シュートレンジが広く、あらゆる方法で得点を決められる。また、バックコートの選手にしてはサイズも大きいので、スモールフォワードにコンバートされる可能性もある。身体能力も高く、厳しいスペインリーグでの経験値も大きな武器だ。

8位 デトロイト・ピストンズ
ウィリー・コーリー=スタイン(ケンタッキー大、センター、213cm、111kg)

機動力に優れたコーリー=スタインがアンドレ・ドラモンドの隣にいれば、ピストンズを相手にインサイドで得点を決めることは難しくなる。グレッグ・モンローがフリーエージェントとなって移籍する可能性もあるだけに、後釜候補にもなるだろう。試合に対する姿勢に関する批判は消えないだろうが、優れた守備力と身体能力を持つだけに、5位以内で指名される可能性もある。強豪校で、強豪レベルで、そしてNBA選手になれるだけの実力を持つ選手たちと3年プレーした経験は、ほかの候補にはない強みだ。

9位 シャーロット・ホーネッツ
スタンリー・ジョンソン(アリゾナ大、スモールフォワード、200cm、111kg)

ケンタッキー大のデビン・ブッカーが10位以内で指名される可能性を否定するつもりはない。だが、ホーネッツはシューターの指名に不安を感じているかもしれない。ジョンソンは昨季37.1%の3ポイントシュート成功率を記録した選手で、フィジカルも強く、パワーもスピードもあり、1年目から守備でも結果を残せるかもしれない。また、スモールラインナップでパワーフォワードとして起用されたとしても対応できるかもしれない。ホーネッツがジョンソンを指名するかどうかのポイントになり得るのは、マイケル・キッド=ギルクリストの存在だ。チームがペリメーター内の脅威としてキッド=ギルクリストが成長したと感じているかどうか、そしてシューティングガードのポジションでもオフェンスで貢献できると考えているかどうか次第で、ジョンソンを指名するかを決めるのではないだろうか。

10位 マイアミ・ヒート
マイルズ・ターナー(テキサス大、パワーフォワード/センター、210cm、108.9kg)

大学1年生でありながらNBAクラスのサイズ、そして才能にも恵まれている。ターナーならば攻守共にインサイドでプレーが可能で、ショットブロッカーとして活躍できる。そして広い範囲からジャンプシュートを決められるだろう。そんなターナーにNBAチームが求めるのは、爆発力だ。ドラフト前のワークアウトでそれを示せれば、指名順位も上がるかもしれない。

原文: Mock Draft 2.0: What 76ers do at No. 3 could hold key by Scott Howard-Cooper/NBA.com(抜粋、抄訳)

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