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2015-16 戦力分析:ゴールデンステイト・ウォリアーズ

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NBA.comのショーン・パウエル記者が、全30チームの戦力を分析。最終回となる今回は、ディフェンディング王者ゴールデンステイト・ウォリアーズ編を紹介しよう。

2015-16 NBA全30チーム戦力分析


新選手:ケボン・ルーニー、ジェイソン・トンプソン
 
退団選手:デイビッド・リー

もし、優勝チームの中心が若い選手で構成されているとしたら、何かをいじる必要はない。選手に見合う契約の締結、そして年俸総額がラグジュアリータックス基準額を超えないことだけを考えれば良い。それが次の成功を生み出す。

オフに退団したのはデイビッド・リーのみで、ボストン・セルティックスにトレードしたことにより、懸念された高額年俸を抑えることに成功した。今季のロスターを見ると、アンドリュー・ボーガットと昨季のファイナルMVPに輝いたアンドレ・イグダーラを除き、ローテーションに入るトップ7の選手は若く、まだ全盛期すら迎えていない選手も数名いる。つまり、今後複数回の優勝が見込める陣容ということだ。壊す必要がないのなら、壊さず、そのままにしておけば良い。

ウォリアーズが今オフに全力を注いだのは、ドレイモンド・グリーンとの延長契約だった。球団史上40年ぶりの優勝を果たす原動力の1人だったグリーンにも移籍の意思はなく、フリーエージェントとなって即ウォリアーズとの大型新契約にサインした。

来年はハリソン・バーンズとの契約を更新するか決めねばならない。その後にはステファン・カリーも控えている。昨季シーズンMVPを受賞したカリーは現在1100万ドル(約13億2000万円)程度の年俸だが、彼の価値を考えれば格安だ。ひょっとすると、延長契約は年俸3000万ドル(36億円)級の超大型契約になる可能性もある。

優勝を実現させたのは選手たちだが、裏で支えたフィジカルスタッフの功績も大きい。昨シーズンを通して主力に長期離脱者が出なかったのは彼らのおかげで、健康状態の維持がファイナルでの強みになったことは、今さら言うまでもないだろう。

今後はバーンズ、またはイグダーラとの契約事で財政的に厳しい決断を下さなくてはならないかもしれないが、それは改めて考えれば良いことだ。とにかく、主力選手全員が健康な状態でチームに戻ってきた。そして、まだポテンシャルの全てを発揮しきっていない選手もいる。

ドラフトで指名したケボン・ルーニーは、まだ19歳と若い。今のウォリアーズは選手層が厚く、新人選手に頼らなくてはいけない状況にないので、Dリーグで経験を積ませる、あるいはトップ選手との練習を通じて成長させるなど、チームは数年後に一定の役割をこなせるレベルに達してくれれば良いと考えているはずだ。

昨季のローテーションを維持し、チームの完成度も高まっている以上、黄金時代を迎えたディフェンディング王者ウォリアーズが、今季も旋風を巻き起こすに違いない。

原文: 30 Teams, 30 Days: Warriors look to continue title wave by Shaun Powell/NBA.com (抄訳)

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ