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[ダンクコンテスト] Z・ラビーンが"スペース・ジャム・ダンク”で優勝

Zach Lavine 2015 Dunk Contest Space Jam Dunk

現地14日にバークレイズ・センターで行なわれた『Sprite スラムダンク』は、ミネソタ・ティンバーウルブズのザック・ラビーンが、新鮮で高速なワンハンドダンクを連発し、新ダンク王に輝いた。

ラビーンは1回戦の2本とも満点の50点を獲得し、文句なしで決勝に進出。決勝でも華麗なワンハンドダンクで45点、49点を着実に稼ぎ、決勝1本目で失敗したビクター・オラディポ(オーランド・マジック)を押さえて初優勝となった。

ラビーンは1回戦1本目の試技の前、映画『スペース・ジャム』のマイケル・ジョーダンのユニフォームを着用して登場。“エア”と呼ばれたジョーダンを彷彿させる演出で試技に入ると、左手でボールを自らの股間を通して右手に持ち替え、そのままゴール下をくぐり抜けながら右手一本でゴールに叩き込む、レッグスルー&ワンハンドリバースダンクを炸裂させる(ラビーンは競技後の会見でこのダンクを“スペース・ジャム・ダンク”と呼ぶことに同意している)。

さらにラビーンは、続く1回戦2本目も、跳躍しながら胴回し(ボールを腰で一回転させる動き)をし、右手一本で豪快にワンハンドダンクを叩き込んで会場のファンを虜にした。

一方、1回戦の1本目、空中で一回転半(540度回転)して両手リバースダンクを叩き込む大技を成功させて50点満点を獲得したオラディポは、その後は平凡なダンクにとどまった。最初の一撃が、優勝したラビーンをして「クレイジーな、プロフェッショナルなダンク」と言わしめた衝撃的なものだっただけに、その後が続かなかった点が惜しまれる。

また、1回戦で姿を消したヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)とメイソン・プラムリー(ブルックリン・ネッツ)も、試合中に見せる豪快さを発揮できず。プラムリーは1回戦の2本目で兄のマイルズ・プラムリーを飛び越えて決める人間越えダンクを決めたものの、会場を大きく沸かせる一発とはならなかった。

いずれにせよ、優勝候補と目されたラビーンが、技ありの華麗なダンクで観衆の期待に応えたのは、コンテストにとって好材料だったに違いない。

毎年のようにフォーマットを変更し、試行錯誤を続けるダンクコンテストは、今回、“シンプル・イズ・ベスト”に立ち返った。その大会でラビーンのような小細工なしのスーパーダンカーが現われた。来年以降も、シンプルなルールで、ダンクそのものの技術で勝負する選手が、コンテストを盛り上げてくれることを期待したい。

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