NBA

ファイナル第2戦プレビュー

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2015 NBAファイナルは、第1戦を終えゴールデンステイト・ウォリアーズが1勝0敗でリードしている。シリーズ開幕前の時点では、レブロン・ジェイムズ対ステファン・カリーの新旧シーズンMVP対決が話題になることが多かったものの、ここ数日の間に状況は大きく変わった。第1戦で左ひざを痛めたキャブズのカイリー・アービングが、左ひざ膝蓋骨の骨折という重症を負い、シリーズ中の復帰が不可能になったからだ。

アービングは6月6日(日本時間7日)に手術を受け、復帰まで3~4か月かかると言われている。大きな戦力を失ったキャブズ対ウォリアーズによるシリーズではなく、レブロン・ジェイムズ対ウォリアーズのシリーズになるのでは、という意見も多い。

第1戦ではジェイムズが44得点を記録したものの、キャブズではアービング以外にオフェンスで目立った活躍を見せた選手はおらず、オーバータイムの末100-108で敗れた。ジェイムズは、必要なら1試合40~42分はプレー可能と話しているが、44得点以上を期待するのは酷だ。7日(同8日)にオラクル・アリーナで行なわれる第2戦からは、アービングに代わり先発出場が濃厚なマシュー・デラベドバとセカンドユニットによる攻撃の厚み、そしてアトランタ・ホークスとのイースタン・カンファレンス決勝で見せたような、高いレベルでの守備が不可欠になる。

シリーズ開幕前から有利と言われるウォリアーズにとっても、アービングの離脱は大きなアドバンテージになり得る。だが、スティーブ・カーHCは、選手たちの気が緩まないよう細心の注意を払っているようだ。

レギュラーシーズン中のことだが、ウォリアーズは相手チームの主力が欠場した試合で、気の緩みからか敗れたケースがあった。その点を不安視するカーHCは、アービングが離脱しても、キャブズが強豪チームであることに変わりはないと、選手たちに念を押したという。

戦力で上回り、ホームコート・アドバンテージを持ち、第1戦に勝利したことで勢いを得たウォリアーズが2連勝してプレッシャーをかけるか、それともキャブズが死にもの狂いで勝利を掴み取り、1勝1敗のイーブンに戻すのか。第2戦は、このシリーズの行方を占う上で重要な一戦となるはずだ。

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