NBA

ファイナル第5戦プレビュー

Sporting News Logo

ゴールデンステイト・ウォリアーズは、クリーブランド・キャバリアーズとのファイナル第4戦でリスキーな戦術を実行し、103-82で勝利をものにした。スティーブ・カーHCは、リポーターからの質問に“嘘”で対応し、アンドレ・イグダーラを今季初めて先発に起用。スモールラインアップによりペースを上げることに成功したウォリアーズが、キャブズを下し、シリーズをタイに戻してみせた。

第3戦まで得意の3ポイントシュートを26本中20本外していたステファン・カリーのシュートタッチも戻り、第4戦では7本中4本の3Pを決め、22得点の活躍で勝利に貢献。タフなショットでも決められる状態を取り戻したことは、ウォリアーズにとって朗報だ。カーHCは、第5戦でもマッチアップの隙をつくため、第4戦と同様にスモールラインアップで臨む可能性が高い。カイリー・アービング、そしてケビン・ラブが負傷で離脱したキャブズには、ウォリアーズに対抗できるだけの選手層がないからだ。

キャブズの頼みはレブロン・ジェイムズだが、第5戦までに疲労をどれだけ回復させられるかが鍵になるだろう。ジェイムズは第4戦でアンドリュー・ボーガットのファウルを受けた後、ベースライン上にいたカメラマンが持つカメラに頭部を強く打ち、裂傷を負った。アービングの代役として期待以上のプレーを続けるマシュー・デラベドバは、足のけいれんを抑えるため氷水が入った浴槽に浸かり、左肩を痛めているイマン・シャンパートもアイシングが欠かせない。

満身創痍のキャブズにとっては、ジェイムズの負担をどれだけ少なくさせられるかが大きなポイントになる。その点を考えれば、ベテランのマイク・ミラー、あるいはショーン・マリオンの出場時間が増える可能性もある。また、欠かせないのはJ.R.・スミスの復調だ。スミスは第4戦で8本の3Pを放ったが、1本も決められなかった。

ホームというアドバンテージをウォリアーズが生かすのか、それとも精神力の強さで戦力差を補おうとするキャブズが再び敵地で大きな勝利をあげるのか。いずれにしても、6月14日(日本時間15日)にオラクル・アリーナで行なわれる第5戦に勝ったほうが、優勝に王手をかける。

著者