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プレーオフ1回戦プレビュー:ペリカンズ対ウォリアーズ

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まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのレギュラーシーズンだったと言える。ゴールデンステイト・ウォリアーズ(67勝15敗/ウェスタン・カンファレンス第1シード)は、49年ぶりに年間勝利数で球団新記録を樹立。チームエースのステファン・カリーの成長も著しく、今季はシーズンMVPの有力候補にあがっている。圧倒的な強さでファイナルまでのホームコートアドバンテージを獲得した今、オクラホマシティ・サンダーとの争いをなんとか制してプレーオフに進出したニューオーリンズ・ペリカンズ(45勝37敗/同第8シード)との1回戦で敗退など、決して許されない。

同シリーズで注目される5つのポイント、展望、勝敗予想を、NBA.comのスコット・ハワード=クーパー記者が独自の視点で予想した。

◆5つの注目ポイント

1. 根強く残るウォリアーズへの不信感

これまでのイメージから確信が持てないでいるファンは多いのかもしれない。だが、2014-15シーズンのウォリアーズは、攻撃だけではなく、守備にも優れたチームだ。ペリカンズだろうが、どのチームだろうが、攻撃で圧倒、もしくは堅守で競った試合にも勝てるだろう。 

2. 試合日程はペリカンズにとってマイナスとなるか?

現地19日ではなく、土曜日にあたる同18日、しかも試合開始時刻は同午後12時30分と早い。これだけでいくつかの問題が生じる可能性もあるが、レギュラーシーズン最終戦から4日で1試合なので、負担も少ないはず。

3. ウォリアーズが攻守に相手を圧倒するとしたら、どこに付け入る隙があるのか?

レギュラーシーズンで圧倒的な強さを見せつけたウォリアーズにも弱点は存在する。リバウンド率ではリーグ下位の数字を残し、ターンオーバーも平均値より多い。ボールハンドリング、そしてプレー選択の面で成長したとはいえ、ターンオーバーの多さはプレーオフで足かせとなりかねない。

4. レギュラーシーズンの対戦成績は?

ウォリアーズが4戦3勝。勝った3試合では、それぞれ112点、128点、112点をあげた。

5. ウォリアーズは試合前の式典で多忙となるか?

球団史に残るチームだけに、今季は個人賞も多く獲得すると言われている。シーズンMVP、最優秀守備、最優秀躍進選手、年間最優秀コーチ、オールディフェンシブ並びにオールNBAチームなどなど、各賞の候補にウォリアーズの選手があがっている。すべてを受賞するとは限らないが、オラクル・アリーナが素晴らしい雰囲気に包まれるはずだ。

◆シリーズ展望

フィールドゴール率で今季リーグ最高の数字(47.8%)を残したウォリアーズのオフェンスを支えているのは、カリーとクレイ・トンプソンの“スプラッシュブラザーズ”。懸念されるターンオーバーが続かない限り、ポゼッションでペリカンズが上回れる可能性は少ない。リーグ屈指のバックコートデュオだけではなく、3Pを得意とするシューターの存在も脅威となるだろう。
ペリカンズは、インサイドでアンソニー・デイビスが奮闘し、可能な限りウォリアーズのペースとテンポを抑えたいはず。エリック・ゴードン、クインシー・ポンデクスター、ライアン・アンダーソン、ジュルー・ホリデイらが好調ならば、コートを広く使ってのオフェンスも可能だ。

◆勝敗予想

ペリカンズの目標は、プレーオフに進出することだった。次なる目標は、ウォリアーズを苦しめられるかどうか。残念ながら、今回は4勝0敗でウォリアーズの勝ち上がりを予想したい。

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